俯瞰
フィルターバブルの可視化
この作品ではtwitterでのフィルターバブルを可視化しました。twitterでは自分の好みに合わせて他の人をフォローします。そして私たちはその人たちが発信する情報を集めたタイムラインから情報を得ます。その結果、私たちが好む情報のみが表示され、それと対立する意見は入ってきにくくなります。
これはアルゴリズムによって私たちの知らないところで作られたフィルターではなく、私たちが作ったフィルターなのですが、twitterを見ていると、このフィルターを忘れて、自分のバブルに閉じこもり、自分のバブルが全体の意見だと思っているような発言、または攻撃が見受けられます。
この作品ではそのようなフィルターバブルを可視化しました。
この作品は、インタラクティブな作品で、鑑賞者の参加によって成り立ちます。参加者が自分のtwitterアカウントを入力すると、その人を表すポイントが示されます。この位置は同じようなバブル(コミュニティー)に属している人同士ほど近くに表示され、それはバブルを示しています。またフォロー関係を可視化することで、どの人がどのバブルに影響を及ぼしているのかも可視化しました。
バブルフィルターはインターネットの中だけでなくリアルな社会に対しても当てはめられるかもしれません。
インターネットはそのリアルの一部を誇張し切り取ったものなのなのかもしれません。
フィルターバブル
フィルターバブルとはイーラリー・パリサーが2011年に出版した『The Filter Bubble(邦題: 閉じこもるインターネット)』のなかで提唱した新しい言葉です。インターネット上のサービスのパーソナライズが引き起こす問題を表した言葉です。例えばGoogleの検索結果、Facebookのニュースフィードはアルゴリズムによって、パーソナライズされ、ユーザーが欲しいと思われる情報のみが表示されます。それに加えて私たちは、何が削除されたかわかりません。このような機能をフィルターバブルと呼びます。この結果、ユーザーは自分の意見と対立する情報に触れることができなくなり、また同じような意見を持つ人たちだけが集まり、そこで孤立した集団が形成されます。